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森昌子さんの自叙伝「明日へ」について 第三回

まえがき
森昌子さんの幼少時、つまり栃木で過ごした時代を振り返る前に書いておきたいことがあります。それは人間とはどのような存在かという事についてです。

なぜそれを書くのか。それはこれから記すような考え方で昌子さんやご両親の生活を見ていかないと、彼らが見せた矛盾した行動や考え方の説明がつかないと考えるからです。

さて、本題の「人間とはどのような存在か」という事についてです
私は最近になって、一つの人間観を持つようになりました。
それは「人間とは矛盾した性質を併せ持つ支離滅裂な存在である」という考え方です。
別の言い方をすれば、人間はあるひとつの事象に対して、相反する複数の感情を抱くことがあるが、それは普通の事なのだという考え方です。

もともと人間性というのは固定されたものではありません。
時間や経験、個人的な体験、年齢とともに変化していきます。あるいは意識的に自分を変えようとする人もいます。
人付き合いの中で、「あの人は以前とは人が変わったようだ」という思いをすることは珍しい事ではありません。
豪放な人間がとても繊細な一面を見せたり、粗野と見えた人間が心底優しかったりする例は、枚挙にいとまがないのです。
人間の性善説と性悪説について考えてみても同じでしょう。世の中に善人はいない。しかし悪人もいない。だれもが善と悪とを背負って生きている。

「人間は相反する性質をたくさん合わせ持っている」と考えるほうがむしろ自然ではないかと私は思うのです。一人の人間の中に相反する性質が共存するはずがないという考え方は、私は間違いだと思います。むしろ相反する性質が共存するほうが当たり前だと考えています。

昌子ちゃんが歌い始めた頃
さて、昌子ちゃんの栃木時代の話です。

「三~四歳の頃から毎日、父の前で歌っていました。・・・今にして思うと、『歌わされていた』と言ったほうが適切かな、という気もします。」
昌子ちゃんのお父さんはアイスクリーム工場に勤めていて、土曜日の夜は必ずアイスクリームを持って帰ってくる。それを食べるのが当時の昌子ちゃんの楽しみでした。

「私は(アイスクリームを)大喜びで食べるのです。けれども至福の時間はここまで。父は決まって交換条件を持ち出します」
交換条件は新しい歌(歌謡曲)を来週までに覚えてお父さんの前で歌う事。
昌子ちゃんはまだ保育園児。平仮名もまだ満足に読めません。
「それでも私は・・・必死に平仮名と歌謡曲の歌詞を同時進行で覚えました・・・父が持ち帰るアイスクリームに釣られて・・・。」

メロディは、夕飯の後、昌子ちゃんを自分の前に座らせお父さんが自ら教えてくれる。「嫌だ」といって逃げ出す事もできたかもしれない。しかしそうしなかったのはひとえにお父さんの慶ぶ顔が見ていたかったから。ただし、お父さんは「昌子は歌が上手い」と誉めることは一度も無かった。

昌子ちゃんは、お父さんが歌を熱心に歌わせた理由を直接聞くことができないままになったようです。いろいろと推測はしていますが。とにかく本当の所はついにわからなかった。

内気な昌子ちゃんと内気でない昌子ちゃん
昌子ちゃんは保育園時代の自分がどうしようもなく内気で、友達もあまりできず楽しかった思い出が何も無いと書いています。その一方でお父さんといっしょに自転車の後ろに乗って、大きな声で歌謡曲をデュエットしながら町内を一周する。その時はなぜかまったく恥ずかしさを感じなかったとも書いています。お父さんが帰ってくるのが待ち遠しくて仕方が無かった事。お父さんが帰ってくるときは必ず自転車のベルをならす。その音を聞くと一目散に外に駆け出してお父さんの自転車に向かって走っていく。その自転車のベルは大人には聴こえない「なんでまーちゃんには、その音が聞こえるんだろう」隣のおばさんの言葉です。

また別のところで「そもそも私は、歌うことがそれほど好きではなかったような気がします。音楽の授業で率先して歌った記憶もありません」
と書いています。

こう書かれてしまうと、一つ一つの話が全くつじつまが合わない。
内気だったけれど歌う時はなぜか恥ずかしくなかった。ならば歌が大好きな女の子だったのではないかと誰でも思う。でも本人は歌うことがそれほど好きではなかった、という。
普通は得意なものがあれば、それで自信がついていくものですが、彼女の場合はそうはならなかった。

解釈のしようはいくらでもでもあるかもしれないが、とにかく昌子さん自身には、この本を書いた時点でさえ、歌が好きという自覚は持てなかったようです。まったく人間というのは複雑です。

これを私が納得するためには「人間とは支離滅裂な存在なのだ」という考え方を持ち出すしかないのです。昌子ちゃんが極端に内気な性格だったために、歌が好きだという自覚を持つ前に恥ずかしさのほうが先に立ってしまった、と解釈することもできるでしょう。矛盾した感覚が共存し、その一方(内気)が勝ってしまったということでしょうか。とにかく一言で言えば「人間とは矛盾した性質が共存する支離滅裂な存在なのだ」と考えることはできると思います。

どんな人間でも多面的な性質をあわせ持っています。一人の人間の中には数え切れないほど沢山の性質が潜んでいる。私はそう思います。

昌子ちゃんのご両親の結婚
昌子ちゃんのご両親のご結婚についても、いろいろな事があったようです。
昌子ちゃんのおとうさんについて、お母さんは
「昌子のおばあちゃん(お母さんの母親)が嫁に行けというから、しょうがなく結婚した」
「あのチンピラみたいな人とお見合い? 私絶対に行かない」
「あんな人と結婚したくない」
「早くこの家から出て行ってちょうだい」
「父のプロポーズ『のど自慢で優勝したら結婚しよう』にも『冗談じゃない。ふざけるにもほどがある』と思った」

まあ、これだけ嫌っていた人とよく結婚したもんだと思う言葉が並びますが、でもお母さんはその人、つまり昌子ちゃんのお父さんと結婚します。

理由は、お父さんは約束どおり、のど自慢で優勝してしまったから。
「こうなるとプロポーズを断ることはできないでしょ」

え? そんなものでしょうか? 
断ろうと思えば断れるのではないですか?と私は思うのですが・・・とにかく二人はめでたく結婚することになります。

昌子ちゃんの解釈では
「父の情熱に心を動かされたというのが、本当のところではないかと思います」
ということだそうです。

「要するにホントは好きだったんでしょー?」の一言で片付けてしまってもいいのですが、お母さんの心の中には、好きとか嫌いとかの一言では言い表せない複雑な心情があるような気がします。


実話のもつ面白さ
ところで、私は自伝とかノンフィクションといった「実話」を読むのが好きなのです。
実話の面白さは、意味づけを拒否し、通り一遍の解釈では説明のつかない不条理ともいえる事件が展開されることです。 小説や映画という一つのテーマにそって作られた作品には無い面白さです。

解釈を拒否する不条理な小説や映画というのも、あるにはあるのですが、それらは多くの場合、難解で(解釈を拒否するのだから当たり前か)観客をただ混乱させるだけと言う場合が多いのです。

実話には意味づけは要りません。とにかく現実にそういう事があったのだ、と素直に読んでいけばいいのです。訳が分からない物語が展開されても、とにかく、そういうことになったんだと受け入れればいい。

「明日へ」についても同じことが言えます。
昌子ちゃんの歌に対する思い。お父さんの行動と、それに対する昌子ちゃんの反応。ご両親の結婚。どれも「好き」と「嫌い」の相反する感情が同時進行する不思議な世界です。

でもこれはまぎれもなく現実におこったこと。ここまでの話だけでも「明日へ」は充分面白い本なのです。少なくとも私はそう思います。

今回は、ちょっと難しい話だったかな・・・。
とりあえず今回はこれで終了です。 続きはまた次回。

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