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おそらく世界で最も偉大な俳優、三船敏郎の命日

12月24日、クリスマス・イブは三船敏郎の命日である。
三船さんは私の最も好きな男優さんの一人。
いや、一番好きな人と言ってもいいかもしれない。
そしてこの人こそが昭和を代表する、ナンバーワンのスターであると思っている。
ランク付けが嫌いな私ですが、この人だけは別。
格が違うのだ。

■三船敏郎(1968年頃)
Three_Ships20141224


三船さんを語るとき、常に黒澤明とワンセットでしか語られない事が、
実は大きな不満だった。
そんな思いを抱き続けて十数年、その不満を払拭してくれる本がやっと出版された。
もう1年近く前の話だけれど。

「サムライ 評伝 三船敏郎」 松田美智子著

つまり声を上げてくれたのは女性なんだよね。

引き合いに出して悪いけれど、
昭和を代表するスターはYさんやKさんでは断じて無い。
そして黒澤明がいなくても三船敏郎は偉大な俳優になれた人である。

マスコミが作り上げた三船と黒澤の不仲説を否定する話の数々。

黒澤組のスクリプター野上照代の心情
「黒澤さんが結局、最後まで愛したのはミフネだけだったでしょう。しかし小国さんのひとことは、こたえたようです。今までなんでも意見を聞いてきた”小国旦那”なればこそ、尚のことです。しかし、この後、いや、すでにハリウッドが大きな夢を持たせて近づいていましたから、二人がはなれた後、私も遠くにいて分かりません。私は今もなお、悔恨の思いで一杯です。なぜ、三船さんに黒沢明の気持ちを伝える役目を引き受けなかったのだろう、と。少し位、役に立ったかも。後悔先に立たず。
不遜なことをいうと、私は三船さんが可哀相でたまらない。原稿を書きながらでも、涙と鼻水を、なんど拭いたことでしょう」


ネットの世界では、あいかわらず「クール」で冷笑的な文章が幅を利かせているけれど、この本を読むと、ネットの世界と現実の世界でおこっていることは全く別なのだ思わせてくれるのが、なんとも嬉しい。

そして映画「無法松の一生」(1958)での祇園太鼓の撮影に関して紹介されたエピソードは、全く驚嘆すべきものだった。こんな三船さんを名優と言わずして、誰を名優と言うのだろうか。

この本が出版されてから、三船さんの評価が、急速に良い方向に変わっていったような気がする。
ああ、やっと三船さんを正当に評価してくれる時代が来た。
それが、たまらなく嬉しいのだ。

三船さんは、とにかく、かっこよかったのです。
そして、男性だけが持っている「殺気」とか「野性味」を感じることが出来たのは、三船さんだけだった。
その桁はずれの殺気や野性味ゆえにサムライや軍人の役が多かったけれど、
スーツ姿が、実はとってもカッコよかった。怒りの表情もニッコリ笑う笑顔も、ものすごく魅力的。
You are handsome !


■三船敏郎 1960年代初頭ころ(推定)
Three_Ships20141224_03


そして並外れた運動神経。
豪胆でありながら繊細な気遣いもできる人。

憧れました。

三船敏郎の映画には、佐藤勝の音楽がよく似合った。
お行儀のいいオーケストラの音では駄目だった。
貴族趣味の強いクラシックコンサートの音では駄目だったのだ。
とにかく三船敏郎は破格のスケールの大きさを持っていた。

三船さんの持っている魅力を、ある女性は「強烈なセックスアピール」と言い、
また、ある男性は「三船敏郎はオスだった」と言った。
そして黒澤明は「三船は猛獣のようだ」と言った。

「男らしい」なんて、月並みな表現では収まらなかったのでしょう。

私も同じ。

ああ、もう時間が無い。
このブログも本当に「最初から出直しだ」

年末の厄払いにはパワー不足の記事だけれど、それも止むを得まい。
とにかく、つまらん話は、今年限りでおしまいだ。

いや、結果的には「世の中、捨てたもんじゃないな」と思えた一年であった。
意外に思われるかもしれないが、私にとっては良い年になってしまったのだ。
こういう展開は自分も予想していなかったなあ。

■三船敏郎(1952年から1954年ころ)
Three_Ships20141224_04
怒っているのか、おどけているのか、どちらにも見える表情。
三船さんの表現力は重層的で深い。
三船敏郎は本当に、たぐい稀な表現者でした。



■外部リンク
三船敏郎公式ページ
http://www.mifuneproductions.co.jp/mifune.html



※文中の敬称は読みやすさを考慮して適当に省略しています。
※ブログ内の、誤字脱字の類の間違い、表現に不満を感じた部分は見つけるたびに予告なく修正します。

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ジャンル : 映画

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