スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

チェルノブイリ原発事故でのセシウム137の影響

福島原子力発電所の事故で飛散している放射性のセシウム137の人体への影響について、チェルノブイリ原発事故に関連してWHOがベラルーシで行った、子供たちの健康状態についての調査のグラフを示します。

汚染地域と非汚染地域での子供たちの健康状態を比較しています。このグラフで「汚染地域」と定義されているのは、セシウム137が15キュリー/km2(平方キロメートル)以上の地域。キュリーはCiと表記する。 1キュリーは3.7×10の10乗ベクレル(Bq)に等しい。15キュリーは555,000,000,000Bq=5550億ベクレル。1平方キロメートルは100万平方メートルなので、1平方メートル当たりのベクレルは、5550億ベクレルを100万で割ると算出できる。

1平方メートルあたりの汚染度に直すと、5550億ベクレル÷100万=555,000ベクレル(約55万ベクレル)

つまり、このグラフでの「汚染地域」とは、セシウム137が1平方メートル当たり約55万ベクレル以上の地域、ということになります。※グラフをクリックすると別ウィンドウで拡大図が表示されます
チェ-ベラルーシ健康状態グラフ縮小01

上のグラフから、「汚染地域」とされているゴメリ州、モギリョフ州の子供については、慢性病が認められる子供、または慢性病にかかりやすい子供の割合が、非汚染地域のビテプスク州に比べて高いことが分かります。

「汚染地域」の定義についての補足です。
各国のチェルノブイリ被災者救済法に基づくと、汚染地域とはセシウム137 の土壌汚染が1キュリー/km2 以上のところと定義され、そのレベルによってつぎのように区分される。

・40 キュリー/km2 以上:強制避難ゾーン
・15~40 キュリー/km2:強制(義務的)移住ゾーン
・5~15 キュリー/km2:希望すれば移住が認められるゾーン
・1~5 キュリー/km2:放射能管理が必要なゾーン

1平方メートルあたりのベクレル(Bq)値に書き直すと、上から順番にそれぞれ、

・1平方メートルあたり148万Bq以上:強制避難ゾーン
・1平方メートルあたり55万~148万Bqまで:強制(義務的)移住ゾーン
・1平方メートルあたり18万5千~55万Bqまで:希望すれば移住が認められるゾーン
・1平方メートルあたり3万7千~18万5千Bqまで:放射能管理が必要なゾーン

となります。

2011年3月25日の朝日新聞 朝刊によれば、
※「福島第一、レベル6相当 スリーマイル超す」から引用
---------------------------------------------------------------
福島県飯館村(いいだてむら)では20日、土壌1kgあたり16万3千ベクレルのセシウム137が出た。京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子力工学)によると、1平方メートルあたりに換算して326万ベクレルになるという(ブログ筆者注:1kgの土壌を1平方メートルあたりに換算する計算方法は別途記述)
チェルノブイリでは1平方メートルあたり55万ベクレル以上のセシウムが検出された地域(ブログ筆者注:先のグラフで15キュリー/平方km以上にあたる)は強制移住の対象となった。 今中さんは「飯館村は避難が必要な汚染レベル。福島第一原発では放射能が出続けており、汚染度の高い地域はチェルノブイリ級と言っていいだろう」。

金沢大の山本政儀教授(環境放射能学)によると、1メートル四方深さ5センチで、土壌の密度を1.5程度と仮定すると、飯舘村の1平方メートルあたりのセシウム濃度は約1200万ベクレルに上る。チェルノブイリの約20倍。「直ちに避難するレベルではないが、セシウムは半減期が30年と長い。その場に長年住み続けることを考えると、土壌の入れ替えも必要ではないか」と話した。
---------------------------------------------------------------
ということです。

2011/3/31追記:今中氏の換算方法
・チェルノブイリの汚染と比べるため「平方メートル」に換算する簡易な方法として、
(チェルノブイリ事故では、土地の表面の汚染レベルを測定。今回の文科省の発表は㎏当たりのため)
・表面2㎝の土を1平方メートルにまいたとして、体積は20リットルとなる。
土の比重を1とする、つまり仮に土1kgは体積で1リットルであると見積もると、
1平方メートルの土壌は土20㎏に相当する。
・したがって1平方メートルの土地のセシウム137による汚染は 1kgの土から検出されたのセシウム16.3万Bqを20倍して16.3万Bq×20=326万Bq/平方メートルとなる。
※この今中氏の換算方法は「美浜の会」のHPをもとに書き直しました。
http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/iitate_imanaka_estimate20110325.htm


次に、チェルノブイリ原発事故では、セシウム137の汚染がどの範囲まで広がったかを記した地図を示します。※地図をクリックすると拡大図が別ウィンドウで表示されます
チェ_セシウム137汚染地域の地図_縮小版01

強制移住ゾーンレベルに汚染された地域が、半径300kmの範囲までおよんでいることが分かります。また「5~15 キュリー/km2:希望すれば移住が認められるゾーン」が半径600kmを超えて拡大していることが分かります。

下記「」内 チェルノブイリ原発事故:何が起きたのか(今川哲二)から引用 
「原発事故ではさまざまな種類の放射能が放出される。事故直後に問題になるのは、半減期が比較的短く(8日)体内に入ると甲状腺が特異的に被曝をうけるヨウ素131であるが、長期的な汚染で最も問題なのは、半減期30 年で、遠くまで飛散し食物にも移行しやすいセシウム137 である。」

このデータは、国土の狭い日本にとっては重大な意味を持つデータだと思います。

福島原子力発電所の事故が、チェルノブイリ級にならないようにするためには、今後、放射性物質の拡散をどこまで抑えられるかが重要だと思います。また、放射性物質の観測、採取、計測する作業も大切。

今回の事故をチェルノブイリ原発事故と比較しながら、状況を把握したり必要な対策を考える事は、非常に有効な手段であり、忌避するべきではないと思います。一部の人たちにチェルノブイリを引き合いに出すことを「忌避する」ムードがあるので、いちおう私の考えとして書いておきます。

ただ今の日本に十分な機材がそろっているのかが心配です。政府に正確な情報の提供を求めるにしても、ひょっとして、十分な情報を集めるための人手も機材も足りないのでは????


チェルノブイリと比較するのは「尚早」か?
今回も余談として紹介します。
先日、日本を訪問したIAEAの天野之弥(ゆきや)事務局長が、がっかりな発言をされました。asahi.comに掲載された記事から引用します。

天野之弥IAEA_01
国際原子力機関(IAEA)の天野之弥 事務局長

"「チェルノルブイリと比較は極端」天野IAEA事務局長"から引用
http://www.asahi.com/national/update/0325/TKY201103250108.html
-------------------------------------------------------------------
天野氏は「原発の安全性は各国が責任を持つのが大前提であり、IAEAは『原発の安全の番人』ではない」と主張。核施設の査察では「核の番人」と呼ばれるIAEAも、原発事故の対応では当事国に対し強制力を伴う権限がなく、「協力者」に過ぎないと訴えた。
-------------------------------------------------------------------
なお、この発言は、朝日新聞 2011年3月25日 夕刊の記事からは削除されています。(新聞での記事のタイトル”チェルノブイリと比較「尚早」”として掲載)

今になってこのような発言をされると、IAEAの出す情報そのものが信じられなくなります。IAEAの天野氏が日本を訪問した時は、菅総理大臣が時間が無い中を直接対応した。あれはいったい何だったのだろうか。この忙しい時にそんな奴は二度と来るなと罵声の一つもあびせたくなります。
このブログの一つ前の記事で転載した産経NEWSの記事「原発安全基準、権限なきIAEA 核の番人、限界露呈」の中で、ロシア人専門家が述べた「IAEAは原発事故という危機に対応する能力も、チームもない」との指摘をみずから認めるような発言です。


このasahi.comの記事も削除されるのが心配なので、全文を転載させてもらいます。

■「チェルノブイリと比較は極端」天野IAEA事務局長
2011年3月25日9時30分
【ウィーン=玉川透】国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)の天野之弥(ゆきや)事務局長が24日、朝日新聞の単独インタビューに応じた。天野氏は福島第一原子力発電所について「依然として深刻な状況にある」との見方を示す一方、放射能汚染については1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故と比較するのは「時期尚早だ」と述べた。

 天野氏は福島原発をめぐり「良い傾向も見えているが、同時に懸念すべき要素もある」とし、放射性物質の放出源特定が急務だと強調した。一方、農産物や水道水などの放射能汚染については「日本の基準に照らして深刻な状況だ」と指摘。そのうえで、チェルノブイリ事故と関連づけた汚染の分析や予測に対し、「非常に限られたデータを元にしており、いかにも極端だ」と疑問を呈した。

 また、IAEAとしてすでに派遣している放射線計測の専門家に続き、人体や食品への放射性物質の影響を調べる専門家派遣を日本側と調整していることを明らかにした。

 今回の事故でIAEAは、日本政府を通じて入手した情報を加盟国に提供してきたが、「情報量が少ない」「後手に回った」と批判もされた。天野氏は「原発の安全性は各国が責任を持つのが大前提であり、IAEAは『原発の安全の番人』ではない」と主張。核施設の査察では「核の番人」と呼ばれるIAEAも、原発事故の対応では当事国に対し強制力を伴う権限がなく、「協力者」に過ぎないと訴えた。

 国際的な原発の安全基準については「津波などに対する今の設定が本当に良かったか議論されるべきではないか」と指摘。加盟国に対し基準強化に向けた議論を促すと共に、早期に日本へ調査団を派遣する考えを示した。

 各国の原子力政策については、「脱原発」に路線変更する国が多数出ると見る一方で、「原発が安定したクリーンなエネルギーだという事実は変わらない」と指摘。各国の冷静な対応を期待した。
(asahi.comの記事はここまで)


もうおこってしまった事を後悔しても無駄。責任追及などしても意味が無い。慢性病を持ちやすくなるといっても、日本人が滅びるわけでもない・・・ただ、出来るだけ被害を少なくして欲しいと思うだけ。与党も野党も協力して事態の収拾に努めて欲しい。 今回の事態に対応するためには与党の人材だけでは足りないでしょう。「政局の具にするな」などというレベルで議論している場合ではありません。

少々、疲れました。

被災していない地域の人間が意気消沈していても仕方が無いので、次回の更新時には、もっと平和な記事を書こうと思います。


(外部関連サイト)

■チェルノブイリで起きた原発事故についても上記記事の引用元の資料
チェルノブイリ原発事故:何が起きたのか ※サイズ2.46MB
一読することをお勧めします
http://cnic.jp/files/che20_20060304imfr.pdf

■放射能の影響を考えるための参考サイト
武田邦彦さん(中部大学)のブログ
原子力の利用について参考になる情報を逐次発信しています
http://takedanet.com/

東京電力 随時更新中の最新情報 現在値
福島第一・第二原子力発電所モニタリングによる放射線の計測状況
http://www.tepco.co.jp/nu/monitoring/index-j.html

■ドイツ気象台による福島原発の放射性物質の拡散予想
※UTC時間で発生状況を表示しているので、
 日本時間ではUTC時間より9時間をはやい段階での状況
 UTCを日本時間に直すにはUTCに9時間プラスする。24時で日付が変わる事に注意
http://www.dwd.de/bvbw/generator/DWDWWW/Content/Oeffentlichkeit/KU/KUPK/Homepage/Aktuelles/Sonderbericht__Bild5,templateId=poster,property=poster.gif

■ノルウェー気象研究所の拡散予想図
http://transport.nilu.no/browser/fpv_fuku?fpp=conccol_I-131_;region=Japan

■環境放射能モニタリング測定値 - 福島県
http://www.pref.fukushima.jp/j/index.htm

■文部科学省まとめ 都道府県別 環境放射能水準調査結果
http://eq.yahoo.co.jp/
http://eq.sakura.ne.jp/
http://eq.wide.ad.jp/

■文部科学省HP
福島原発周辺の土壌汚染の状況を公開し始めています
http://www.mext.go.jp/

■文部科学省 東北地方太平洋沖地震関連情報
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/index.htm

■茨城県環境放射線監視センター
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/houshasen/housyasensokutei.html

■新潟県 放射線監視センター
http://www.pref.niigata.lg.jp/houshasen/work_mpost.html

■静岡県環境放射線監視センター
http://www.hoshasen.pref.shizuoka.jp/home.html
 または下のURLからリンク
http://www.hoshasen.pref.shizuoka.jp/

■東京電力URL ※プレスリリースで原発付近の放射線量の発表することがある
         計画停電についてもこちらから
http://www.tepco.co.jp/index-j.html

■厚生労働省HP
「放射能汚染された食品の取り扱いについて」は厚生労働省のHPから検索できます。
http://www.mhlw.go.jp/




ブログ トップへ

スポンサーサイト

テーマ : 原発事故
ジャンル : ニュース

アクセス数
プロフィール

飛鳥野妹子

Author:飛鳥野妹子
このハニワ、私です
(この花は私です)
わははははははーっ
よろしくね♪

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
アフィリエイト
エステプラソン『最新エステ1000円』キャンペーン!
カテゴリ
全記事タイトル一覧

ここをクリックすると全記事のタイトルを一覧表示します

サイト内検索
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
バナー広告
アフィリエイト・SEO対策
Amazon商品検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。